数年前から話題になっていた本書。
ずっと気になっていましたが、
遂に電子書籍で購入し始めました。
話は表題にあるように元寇合戦についての話で、
凄惨を極めたモンゴルによる日本への侵略、元寇を描いた作品です。
1274年(文永11年)秋。元御家人・朽井迅三郎や罪人が
鎌倉幕府によって対馬に流刑されるところから話が始まります。
嵐の海を渡りようやく対馬に着いた流人たちは、
島の主である宗氏の娘・輝日姫から恐るべき事情を知らされます。
高麗を発した蒙古・高麗軍の大軍団が今まさに日本に向かっており、
迅三郎たちは、最前線となる対馬で戦うために送られたという。
そして輝日姫から「対馬のために死んでくれ」と告げられ、
圧倒的に多勢に無勢の不利な状況下の中、
蒙古・高麗軍を宗氏勢とともに迎え撃ちます。
本書は時代設定が細かく、きちんと資料から引用されている印象を受けます。
また、鎌倉幕府にとっての外交問題や内政にどういう影響を与えたかや、
鎌倉時代の家族の在り方、人間としての温かみなど細部まで書き込まれています。
特にこの時代のたとえ敗北しても一所懸命に尽くす、
人としての在り方は見習うべきところがあります。
歴史好きにはお勧めの一冊になります。
是非読んでみてください。
総合評価
総合評価(100点満点中 90点)
※個人の主観です
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